「殿、利息でござる！」～私欲を捨てた庶民の心意気に涙する
困窮した宿場町で、苦しむ住民を救おうと立ち上がる男たちの心意気に泣けてくる。しかも実話。
「ハドソン川の奇跡」～最悪の不幸と最高の幸運
乗客155名を乗せた旅客機が飛行不能に陥り、ハドソン川に着水した事故の実話。全員が無事救出され、機長が英雄視されることとなったが、その着水判断は本当に正しかったのか。調査が開始され、機長の苦悩が始まる。
「言の葉の庭」～映像美が、足りないものすべてをねじ伏せる
大ヒット作「君の名は」で、グローバルに成功した新海誠監督作品。 15歳男子高校生と27歳女教師が、雨の日の公園逢瀬(？)で互いに惹かれていくという、一歩間違えば条例とか法にひっかかって問題になりそうな二人のストーリー。
「ガタカ」～情熱はDNAを超えられるか？そして人生の満足度の真理とは
受精卵の段階で選別し、遺伝子操作の上で出産することが普通となった近未来。マイナス要因を排除しないまま自然出産で生まれた人は「不適格者」として差別される社会で、劣性遺伝子を持ちながら宇宙飛行士を目指すヴィンセントの人生を描く。
「蘇える金狼」感想～松田優作の危険な魅力
昼は平凡なサラリーマン、裏の顔は企業資本乗っ取りという野望を抱える危険な男。松田優作のハマリ役であり、その危険な男っぷりと、その男に惚れてしまった女：風吹ジュンのコケティッシュな魅力を堪能できる作品。
「ルーム」～子供を持つ母親は必ず泣いてしまう（ネタバレあり）
誘拐・監禁された女性が、監禁中に産んだ子供と過ごす小さな部屋。奇跡的に救出されたあとの苦悩と再生を描く。子供を守ろうとする母親の想いが胸に迫ります。
「食べて、祈って、恋をして」～薄っぺらな自分探しごっこ
自己中で、男と付き合っては別れを繰り返している女の「自分探し」物語。イタリアで食べ、インドで祈り、バリ島で恋する。タイトルどおりで、結局海外でまた男とくっついただけという、1ミリの共感もわかない作品。
「チェンジリング」～怒りと重苦しさ。でも目が離せない（ネタバレあり）
この映画は決して愉快でもなく、スッキリするわけでもありません。むしろ怒りと苦しさが残る作品といえます。でも、目が離せなくなる力量をずっしりと感じることができる良作です。
「鑑定士と顔のない依頼人」～観る人の人生観によって変わる後味の良し悪し（ネタバレあり）
初老の目利きの美術品鑑定士が、姿を見せない鑑定依頼人である若い女性に腹を立てながらも翻弄されていく。観る人の人生観によって、後味が変わる映画。
「ズートピア」～単純にも深読みも楽しめる多年代向け傑作映画
一見、かわいい動物の擬人化アニメ作品。でも大人が観れば、さまざまな社会問題が上手く投影されていることがわかる映画です。どんな年代の人も楽しめる、非常に完成度の高い名作です。