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「ルーム」~子供を持つ母親は必ず泣いてしまう(ネタバレあり)

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誘拐・監禁された女性が、監禁中に産んだ子供と過ごす小さな部屋。奇跡的に救出されたあとの苦悩と再生を描く。(2015)
おすすめ度★★★

あらすじ

施錠された狭い部屋に暮らす5歳の男の子ジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)と、母親ジョイ(ブリー・ラーソン)。彼女はオールド・ニック(ショーン・ブリジャース)によって7年間も監禁されており、そこで生まれ育った息子にとっては、小さな部屋こそが世界の全てだった。ある日ジョイは、オールド・ニックとの言い争いをきっかけに、この密室しか知らないジャックに外の世界を教えるため、そして自身の奪われた人生を取り戻すため、部屋からの脱出を決心する。

シネマトゥデイより

最初、母親と幼い男の子ジャックとのやりとりが続きます。ほほえましい会話ですが、やがて事態が異常であることがわかってきます。この母は7年前に誘拐・監禁され、この男の子はその犯人との間に生まれた子供なのです。

天窓があるだけの、小さな部屋。
5歳になるジャックは、この狭い一室だけが世界のすべてです。テレビはありますが、映し出されるものの実感を得ることはなく、本物の世界が外に広がっていることも知りません。そんな中、母親ジョイは、狭いながらもジャックに運動をさせたりもしていてます。できることが限られている中でも、子供の発育を願って工夫しているのがわかります。

決まった曜日に、食べ物や日用品を持ってくる誘拐犯オールド・ニック。この男が来る時、そしている間は、ジャックはクローゼットの中から出てはならないのです。

この男を倒せば・・・と思いますが、部屋のドアは暗証番号のキーで閉ざされているので、男を倒しても暗証番号がわからなければ部屋を出ることができず、世間から隔絶された部屋で食料は絶え、死んでしまう。

極限状態の中、男の感情を刺激して子供に危害を加えられないよう、ニックに気を使うジョイ。しかし、ニックの失業で電気が止まったり、頼んでいたビタミン剤も断られるようになります。ジョイは子供を守るため、一か八かの脱出を試みることを決意します。

この先は重要な展開に関するエピソードを含みます。
未見の方はご注意ください。




子供に死んだふりをさせ、ニックに外へ連れ出させます。ジャックがトラックの荷台で見上げたのは、初めての本物の空、木、電線。頬に当たる風。衝撃でなかなか動くこともできないジャックに、本当に逃げることができるのかとハラハラします。生きていることが途中でニックにバレてしまい、トラックから逃げたジャックはニックから捕まってしまいますが、通りがかりの人のおかげで奇跡的に助かります。

警官に保護されるも、母親のことを伝えることができないジャック。女性警官の機転で、単なる迷子ではないとの判断から急遽捜査を開始し、ジョイが救出されます。(運転してた男の警官が対応してたら気づいてはくれなかった。女性警官グッジョブでした)

納屋から救出されたジョイが、パトカーに乗っているジャックに必死に駆け寄って抱きしめるシーンは、子を持つ母親なら思わず泣いてしまうでしょう。

しかし、助け出されてからの生活は、ハッピーなばかりではありませんでした。

ジョイがいなくなってからの間に両親は離婚し、母親はすでに再婚していました。ジョイが行方不明になったことは、両親の離婚と無関係ではないでしょう。ジョイの実の父親はジャックの存在を受け入れようとせず、ジョイは感情を爆発させます。

ジャックはジョイにとって何より大切な存在ですが、いわば受けた被害の象徴でもあるのです。ジョイの父親はそれが耐えられなかったのでしょう。

ジョイ自身、次第に気持ちが追い詰められてゆきます。

17歳から24歳までの7年間という、人生の花のような時期を、監禁という形で奪われたこと。そして救出後自由を得たはずが、自分と子供だけで完結していた人間関係だけでは済まない複雑さに襲われることになる。

ジャックにとっては、自分を取り囲んでいた狭い部屋が世界のすべてだったことから、すべてをリセットして新しく始めなければならない。

さまざまな重圧から、ジョイの気持ちは極限に達してしまう。
でもジョイの助けとなったのは、他ならぬジャックでした。

失われた時間と生活、そして周囲の人との関係を少しずつ取り戻していく二人。ジャックの希望で、かつての「部屋」を見に行き、二人が過去を精神的に乗り越えるところで終わります。

最後まで、犯人がどんな社会的な顔を持った人物なのかとか、動機とかは出てきません。逮捕後についても一切描かれず、あくまでも母子の再生に焦点が当てられたストーリーです。

リアリティとしてどうなのか

救出後、早々に退院していますが、少なくてもジャックは一定期間、さまざまな検査や治療、栄養補給がなされるのが普通なのではと思いました。早く普通の生活をさせたいという気持ちは十分わかりますが、環境の激変によるジャックの負担を考えれば、早急すぎます。

マスコミが押し寄せないのもどうでしょうか。7年の監禁と犯人の子の出産、そして劇的な救出という話題性の高さからすれば、長期間に渡り、取材やパパラッチが家の周りや生活圏をうろつきそうですが、TVのインタビュー番組に出た以外は、普通に生活しています。

今後の課題は

エンディングで、ジョイとジャックは「部屋」を見に行き、二人だけで過ごした過去との決別を果たします。再生に向かっていく明るいエンディングではありますが、課題がないわけではありません。TVのインタビューでジョイはジャックのことを「私だけの子」と言い張りますが、ジャックが本当の意味で事件を理解する年齢になったとき、自分のアイデンティティに対する苦悩を抱える可能性は少なくないでしょう。

でも、ジョイの母親の再婚相手のように、肉親でなくても、いやむしろ肉親でないことから、自然にそして穏やかに、支えとなってくれる人も近くにいます。そして母親ジョイとの絆の強さを考えれば、その苦悩は十分乗り越えられると思えるだけの希望を、感じることができる作品です。

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