漫画や文庫、写真集、ハードカバーなど、本はサイズも厚さもいろいろです。そんな様々なバリエーションの本でも対応できる、透明ブックカバーの作り方をご紹介します。
本にカバー、付けますか?
書店で文庫や漫画を買うと、レジで「カバーお付けしますか?」と訊かれますが、いつも「いりません」、と断っています。
と言うと「カバーいらない派」みたいですが、違います。何の本かわからなくなる「紙のカバー」がイヤなんです。
じゃあどうするかというと、自分で透明のカバーを付けています。
ブックカバーの必要性
新刊のハードカバー版も文庫も絵本も、ほとんどの本は本体の上に表紙と帯をかぶせた形態になっていますね。折り返して本体の表・裏の表紙に装着されていますが、はずれやすくて読みにくい。
そしてかぶせ表紙は小キズがつきやすい上、表紙・帯は本体から上下にズレてはみだすとすぐボロボロになってしまいます。
そんなわけで傷み防止としてブックカバーを付けるわけですが、紙のカバーはタイトルを書かないと中身の区別がつかなくなるし、何より、せっかくの装丁が見えないのが残念。
そんな紙性カバーの難点をクリアできるのが、透明カバーというわけです。
既製品はどうなのか
実は既製品の透明カバーもいくつか市販されてはいるのですが…。
何と言っても本の多様なサイズのバリエーションには追いつきません。
サイズめっちゃいろいろ
↓
一見似たように見えるこの3冊ですら・・・
↓
立ててみるとこのとおり
↓
なにこの「微妙に違う感」・・・書籍業界のサイズ設定ってフリーダム過ぎ。
とにかく、厚さは仕方ないとしても縦横の大きさがバラバラのため、既製品カバーで合うのは文庫本やコミックサイズくらい。それも本によっては微妙にカバーサイズが余ったりしてフィット感がいまいちの場合もあります。
もう既製品への期待はしねぇ・・・というわけで
無いのなら 作ってしまえ ホトトギス
です。
でも、やってみるとわかりますが、紙のカバーと同じ方法で作ったのでは、透明カバーは使い物になりません。紙のように折り目も形状も保持できないため、カバーとして機能しないのです。
じゃあどうすればきれいに本に付けられるのか。
試行錯誤した結果、本のサイズぴったりに、しかも簡単に作れる方法にたどりつきました。
透明カバーの作り方
まずは材料はこちら
・クリアポケット(100均などにもあると思います)
・両面テープ
道具
・カッター
・ハサミ
・洗濯バサミ(はさむ力が強すぎないクリップ的なものなら何でもいい)
材料・道具とも、そろえるのに難しいものはありません。ただし、買うときは「クリアファイル」と間違えないでくださいね。「クリアポケット」という薄いビニールのような袋のほうですので。ちなみに、袋の口を閉じるためのシールが付いてないもののほうが良いです。
~作り方~
①袋の口の部分からカッターで3辺を切って、2枚に分けます。
2枚おろし完成~簡単♪
②切り分けたシート1枚を使い、天地・左右の余白がそれぞれ大体同じになるように本に巻きます。
③上になっている表紙のへりに沿ってシートを内側に折り返し、洗濯バサミで留めます。
④折り返してない、下の余白の角を切り落とします。天地の余白の、背表紙に近い部分に切り込みを入れます。
※封筒の「のりしろ」のように、垂直でなくほんの少し斜めにカットするといいです。
⑤長辺の両端に両面テープを貼ります。(長さは1cmくらいの小さいものでOK。剥離紙はまだはがさない)
※ちなみに、両面テープはハサミでカットするより、巻き目の上からカッターでまとめて切り目を付けておくと扱いやすいですよ。
実際には線は引きませんが、赤いライン部分がカッターで切り目を付けたイメージ。使う時、簡単に1片ずつ取れて便利です。↓↓
⑥下の表紙の裏で開きます。そしてシート余白の天地部分を内側に折り、手で押さえます。(辺に対してゆるみがないよう隙間なく)
⑦長辺を内側に折り、3辺のシートが本のへりに対しゆるみなく折られている状態にして手で押さえます。その状態で押さえたまま、Bの端の両面テープの剥離紙を剥がして接着します。
押さえている指先に近いほうを先に接着すると、残りの1つを留めるのが楽です。
⑧洗濯バサミをはずし、もう一方も同様に余白を使って表紙にかぶせます。
※表・裏表紙にかぶせ終えたところ。
⑨背表紙付近に残っているシートの余白をカットします。
⑩完成~!!
カバーがついてることが一見わからないくらいぴったり。 完全フィットのため、
こんなスタイルでも↓
こんなスタイルでも↓
カバーが動いて読みにくいなんてこともありません。
クリアポケットのサイズについて
ところで、本に対してどのサイズのクリアポケットを用意したらいいのかですが、
B4とA4があれば、ほとんどのサイズの本に対応できます。上記の作り方解説では3辺を切って2枚に切り分けましたが、2辺だけカットすると倍の大きさで使えます。(横長の本用には、切らないで残す1辺を短辺のほうにしてください)
大型の写真集などでしたら、さらにワンサイズ上のA3を2辺カットで使うと良いです。
※2辺のみカットで倍サイズにするとき↓↓
ちなみに2辺カットで使用する場合は、切り離さないで残した辺は固いヘリになります。その場合、そのヘリは本の背表紙中央ではなく、背表紙のどちらかの角部分に合わせたほうが収まりがいいです。
チャンピオン等のコミックサイズや文庫サイズには、2枚に切り分けたA4
↓
小説等の新刊ハードカバーサイズや大きめコミックなどは、切り分けたB4
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微妙にもう少し大きかったり厚かったりして余白が少ない場合は、A4の2辺カットで倍にしたサイズ
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写真集や画集などの大型本には、B4の2辺カットで倍にしたサイズで。(余白が小さい場合はA3の2辺カットで)
↓
※参考商品:A4以外も多サイズ展開されています↓↓
いかがでしたでしょうか。
作り方を文章と図で説明するとボリュームがあって難しい&面倒くさそうですが、余白を折る時にちょっと引っ張るような感じでゆるみなく辺に沿わせるポイントさえ注意すれば、簡単キレイにカバーが作れます。
コツをつかめば、コミックなら一冊3分足らずで完成しますよ。
「装丁も楽しめるカバーで本をキレイに保ちたい」という方は、良かったらお試しくださいね。
コメント
作りました!こういう情報を求めてたので助かりましたー文章説明と図解がわかりやすくて、工作初心者でも作りやすかったです!
京子様
お試しいただきありがとうございます!
図解も字も下手で心苦しかったのですが、
理解していただけたようでとても嬉しいです
動画にすればわかりやすいだろうなあと
思いつつ、ずっとそのままになっています・・汗